2010年10月10日日曜日

きっかけ

先週からようやく「1Q84」Book3を読み始めました。刊行されてすぐに購入はしていたのですが、何故か読み始める気にならずに、ずっと放っておいたものです。ノーベル文学賞の候補として何度かメディアに登場するようになり、急に思い出したわけではないのですが、そろそろ読んでみようかという気分になりました。


単純に僕のきまぐれに過ぎないと思うのですが、何かのきっかけとか気分って重要だと感じることがあります。もちろん仕事や人との絡みがあることは、気分だけでしたりしなかったりは出来ませんので、あくまで個人的な部類に関して言えるものです。

昨日は、Sha-gakuやStoryにも参加して下さった小出さんが見えられて、長い時間話をしていたのですが(もっぱら僕のグチを聴いて下さって有難うございました)、その中で「吐き出さなきゃダメだよね」との言葉が印象に残りました。彼は今、もっぱらi-phoneで撮影をしていて、その作品を集めたものを、先の芸術祭で発表を終えたばかりです。残念ながら、仕事の都合で僕は見に行けなかったのですが、以前から少しだけ見せてもらっていたので、おおよそは想像出来ます。まぁ、今までの作品世界とは全く異なったものなので、これも自分の中で何かきっかけがあったのだと思います。

まだ数カ月間しか撮っていないものを作品として提示することはすごく勇気のあることで、作品性云々は別にしてもその気持ちが潔いなぁと素直に感じます。これも吐き出さなきゃ・・・ということなんでしょうね。

作り手としては、際限なく自分の満足するところまで行うことが理想なんでしょうが、延々としてその行為を続けて行くことは強い意志と体力を要します。だから、ある程度区切りを付けて、発表する必要があるわけです。結局のところ、自分がもう満足だと思ってしまったら、その時点で終了するわけで、そうではないからまた続けるのですから、創造する行為だけに没頭していてもただ不毛なことなんだろうと思います。

作品は発表され見られることで、初めてその存在を明らかにし、人々の評価を受け、価値あるものになるわけです。作り手も然りです。創作ってそういうものだって気付いてしまえば、人前に晒すこと自体、何も怖いものではありません。

やっぱり、これもきっかけや気持ちが重要なファクターなのかなぁと思います。

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