2010年10月20日水曜日

僕が普段していること

ギャラリーの仕事ってあまり一般の方には分からないと思います。何か良く分からない、実用的ではない作品を並べているだけで、普段は何をしているかなんて想像も付かないし、違う世界の話のように感じるのではないかと思っています。特に、作品販売が主で、箱だけを貸しているわけではないので、余計そう感じるのでしょうね。


仙台を始め、地域では滅多にお目にかかれないものですから、幾分敷居が高いとかレベルが上に感じられている方が多くいるようです。実際何度もそんな話を聞いています。(たかが1年余りの小さなギャラリーなのに・・・)

僕はそういった部分をとても哀しい現実と感じています。これは、仙台に限ったことではないと思っていて、延々と続いてきた首都圏集中の文化行政がひとつの要因であると思います。アート性の高いもの、一目でレベルが高いと感じられるもの、簡単に言えば趣味の範疇を遥かに越え、その作家性やアート性が前面に出ているようなものは、限られた人たちが理解するものであったり、首都圏でしか観ることが出来ないものとの考えがどこかで刷り込まれているような気がしてなりません。

ギャラリー自体目新しいモノかと言えば、形態自体は昔からある画廊と一緒ですから、特異ではありません。まぁ、写真に特化している点では珍しいのかもしれませんが。古くからある画廊にしても、やはりそんな存在だったし、今でさえ印象はあまり変わりませんから、ある意味仕方ないことなのかなとも思います。

さて、やっていることはと言えば、簡単に言えば、頭の中で想像したり創造したものを、具体的な形として皆さんの前に提示する作業ですね。僕は写真家ではありませんから、写真家やそこから生まれる作品に対して、見せるとか関心を持ってもらうように考えているだけなのです。企画を立てる、展示に関わるコンセプトやテーマを検討し、効果的に見せる、言葉としてそれらを説明する、広告・宣伝としてのさまざまな媒体のデザインを考える、しなければならないことは多岐に渡っています。

もっとも、それを考え、検討している時間の方が絶対的に長いので、他の人が見れば余計何をしているのかは理解出来ないかもしれません。自分で良しと思って、発表や提示したことがそのまま受け入れられない場合の方が多いので、ますますそう思われるのだと考えています。

今は哀しいと感じている現実を、楽しい現実へと変える為に日々過ごしていると言って良いと思っています。それには時間も必要なのですが、そうも言っていられませんので、先ずは皆さんに見に来てもらえるには(受け入れられる?しかも個人的な範疇で)といつも考え続けています。

一度見に来て下されば、その意味が分かると思います。

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