2012年10月24日水曜日

自分をさらけ出すだけの少しの勇気


写真は撮っているのだけど、いざ発表の為の作品をと考えると、なかなか良いものが無いであるとか、仕事や他のことが忙しく、作品制作までの余裕が無いということを聞きます。確かに、生活していくには、それだけの労力や時間が必要で、作家活動のみで行っていけるほど、まだ環境やシステムそのものが整っていないから、致し方ないところなのかもしれません。

たとえ、職業写真家であり、いわゆる世間からプロと称される方でさえ、自身の作品を定期的ないしは随時発表している方は少ないものです。ましてや、一般のアマチュア写真家が作品発表を選択するための、動機づけやその先にある目標たるものがどこにあるのかと言えば、きっとそれは内なる創造への希求や自分自身の存在の証のようなものなのかもしれません。

なんらしかの成果が欲しいと思うことは、人として当たり前の気持ちで、誰にも分かってくれなくても良いと発表をする人は数少ないと思います。中には、世間への問題提起として、過激にそういった立場でいる方もいるのでしょうが、それでもどこかで発表の意味や意思を感じて欲しいと思っているはずです。

冒頭で書いたことは、つまりはその人自身にとって、写真そのものが自己表現としての存在であることに気付いていないだけなのです。もちろん、自分の趣味や楽しみのために写真を撮り、カメラをいじることが一番で、それ以上を望まない、そんな付き合い方もありますし、それはそれで良いことだと思います。

でも、自身の生活にとって、カメラや写真を撮ることが欠かせない存在であり、それなしでは考えられないほどであるのなら、そこで見えてきたものにはきっと他の人が見えていない何かがあるようにも思うのです。それらが受け入れられるか、そうでないかは別にして、ある意味、その断片や全体としてのイメージが自分そのものなんだろうとも思います。

つまりは、作品として自分をさらけ出すだけの少しの勇気さえあれば、どなたでその領域に入ってこれる、そんなものなのです。

多くの人に気付いて欲しい・・・、

そう思いながら、今日からまた一週間が始まろうとしています。
 

 

エリック・チャン写真展  光と歳月

20121014日(日)-114日(日)                                       
13001900、月曜日、10/17(水)、23日(火)休み 入場料 \300
期間中何度でも入場出来るパスポート制です。

会期、休業日を変更しています。ご注意ください。

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