2010年9月15日水曜日

「Harmony」 Will&Rainbow

HarmonyWill&Rainbow 2004

今ギャラリーで流れているアルバムです。
ピアニストであるウィル・ブールウェアのソロプロジェクトによる、おそらく日本限定のアルバムです。紙ジャケット仕様のこのCDアルバムを、今は無き渋谷のHMVで目にした時には、ウィル・ブールウェアなるピアニストがどんな人なのかも知りませんでした。


何となく、中央に写る老夫妻が気になり購入してしまいました。いわゆる、ジャケット買いというやつです。ジャケット裏面の曲目紹介に、キャロル・キングやキース・ジャレットなんかの名前も見つけたことも購入した理由ではあります。

帰宅して、包装しているビニールをはがしてみると、中に参加しているメンバーが紹介されていました。記載されているミュージシャンは、ジャズ、フュージョン好きの人なら誰しも一度は聞いたことがある人ばかりです。もうすでにその世界でトップに認められた人ばかりです。2004年でしたから、それぞれが全盛期かと言えばそうではありません。でも、それだけで充分に期待させてくれるものでした。

一聴すると、それはまさしく職人の味わいというか、難しいことや奇抜であるとか殊更に技術を前面に出すわけでもないのに、異常なまでの奥深さと繊細さを醸し出しているのです。僕のお気に入りは、フィービー・スノウがボーカルを取った、キャロル・キングの名曲「Will You Love Me Tomorrow」ですね。

このアルバムを聴く度に、ここで演奏しているミュージシャン達って、どうしてこんなにも簡単そうに(実際はそうではないのですが)、時に楽しげに、時にメランコリックに、深い表現力を感じさせるのだろうと思ってしまいます。ほとんどが聴きやすい、入り込みやすい楽曲であるだけに、ややもすれば平板になりがち(いわゆるBGM的な感じ)ですが、そうなっていないところが流石です。

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