2009年9月28日月曜日

最近とても気になる人

最近、絢香が気になってしかたがありません。以前から彼女の歌を好んで聴いていたわけでもないのに、この頃は”YouTube”などでよく見ています。デビュー当時から年齢にそぐわぬ楽曲の良さや声自体の持つ強さや心地よさ、そして何より豊かな表現力には眼をみはるところがありました。

絢香はまだ21歳、デビュー4年にして、アイドルではなく、ソングライターとして、同世代だけではなく幅広い共感を得ているように思います。彼女がぽっと出のかわいいだけのシンガーではないことを知ったのは、2007年暮れにBS-i(現BS-TBS)で放送された”「SONG TO SOUL 永遠の一曲」キャロル・キング特集でのコメントを聞いたときでした。

彼女は高校2年の春から、福岡にある音楽スクールで楽曲制作の指導を受けに、毎週大阪から新幹線で通っていたそうです。ある時、先生からキャロル・キングの”I Feel The Earth Move”1曲だけ入ったMDを渡され、それを帰りの新幹線で繰り返し聴きながら、フレーズやコード進行を分析したとのことでした。

その後TBS「情熱大陸」の中で、ビートルズなど著名な曲の分析やレコーディングでの曲へのこだわりを見ていると、彼女がソングライターとして常に聞く側を意識して楽曲制作していることが分ります。このことは、自分が楽しいだけではなく(もちろんそれも大事だと思います)、プロ意識が明確であることを意味しています。

今年4月に入籍、病気による休業を発表してから、メディアの取り上げ方が変化しています(事務所側の意向もあるのでしょうが)が、僕は彼女の行動や言動に変化を感じません。むしろ、休業までの残された時間をいとおしみ、今ある自分に真摯に向き合っている姿勢が心を打ちます。

絢香には悲しい後ろ向きの歌は似合いません。自分を信じ、笑顔を絶えず、前向きに生き続ける意志を持って、自分を表現していることが一番の魅力だと思います。そして、それは決していきがったり、肩肘張ったようなものではなく、現時点での等身大の姿を見せていることで、ますます聞き手は共感を持つわけです。

娘のような年ごろのシンガーに何を肩入れしているのかと思うかもしれませんが、結局良いものは良いとして、素直に受け入れているだけです。これから先、彼女の人生にとってとても重要な日々を送っていくのでしょうが、またいつか元気に歌っている姿が見られると思います。

絢香のデビュー曲そして休業前のラストシングルで描かれた世界観は、ほとんど変わっていないように感じます。自分と他人とのつながり、信じることそのものの力、空、それぞれのキーワードになぞらえ、今ここに或ることへの幸せを体現しているように、僕には思えます。

http://www.youtube.com/watch?v=nKpD254gx-w

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