2009年9月3日木曜日

ビートルズ

9月9日にビートルズの全オリジナル・アルバム・リマスター盤が発売されます。初回発売分は、映像が入っていたり、ジャケット等凝ったものになっているようです。日本では、NHKで特集番組がありますね。9月6日、12日に、BBCが制作したものを日本向けに解説を加え、分かりやすい放送にしているとのことです。

僕とビートルズの出会いは、中学1年の頃です。その時には、ビートルズは既に解散していましたから、ラジオから流れる楽曲やビートルズストーリーといった番組で知ったように思います。

僕の中学時代というと、1970年代でしたから、音楽の情報はまだラジオが主でした。フォークブームも手伝って、深夜放送が盛んだった頃です。拓郎や陽水やかぐや姫に夢中になり、歌詞の内容も判らないのに判ったような振りをして大人ぶっていたものです。今思うととても恥ずかしい限りです。

そんな訳でビートルズはなんとなく一緒に聞いていた程度で、昼間の学校での話についていけるレベルのものでした。高校まではそんな感じでの付き合いだったのですが、大学進学で仙台を離れてから状況は変わっていきました。

大学は全国から集まってくることもあり、よく部屋に遊びに行っていた千葉出身の男は大のビートルズファンでした。彼の部屋で聞かされる音楽はビートルズだけ、しかも録音されたオープンリールを早回しして、頭だしする様子は人間技とは思えないほどでした。

そんなこともあり、僕はビートルズと聞くと、図体のでかいオープンデッキを思い出すのです。CD化されてから、彼がどうしたかは分かりませんが、その時に聞かされた一つ一つの楽曲は、それ程質の良くないスピーカーの音と共に忘れることの無い思い出のひとつです。そしてそれ以降、僕は主に洋楽を聴くようになったのですから、かなり影響は大きかったわけです。


ある番組で坂本龍一さんが話していた言葉がビートルズを象徴しています。

9.11が起こった直後、ニューヨーク市内の街中溢れていた音楽が止まりました。人々はそこで起きた信じられない光景に驚き、嘆き、次の朝を迎えました。そんな時、セントラル・パークの一角で、一人の若い男性がギターを抱え、ある歌を唄いはじめました。

その曲が、ビートルズの”yesterday”でした。

そして、それはレクイエムでもあったわけです。

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