2012年4月18日水曜日

ここでなくては、ここだから

常に身の周りではさまざまな展示会が開かれています。先週から始まった「せんだいアート散歩」のパンフを見ても、30か所以上でなにかしらの展示が行われているわけで、そのほとんどは、そこに見に行ったからといって、生活する上で何かの得になることはないと思います。

ずいぶん否定的な、と言われるかもしれませんが、実際はその通りです。でも、なぜそういったものに興味を覚え、見てみたいと考えるかといえば、損得を離れた価値あるものに触れたいという、人が元々から持つ欲求に他ならないのです。それは、表現する側も同じで、演じたり、発表したりすることで、新しい価値観を見出し、それらを他の人達にも共有して欲しいのだと思うのです。

以前、100人に見せる芝居と1000人に見せる芝居について書いていますが、大元は同じで、スタイルや手法が違っているだけです。うちのようなギャラリーは前者に当たるのでしょうが、大事なことは、ここでなくては、ここだから得られるもの、体験出来るものがないといけないということです。

それは、物質的なものであっても良いのですが、そうではなくもっと大きな豊かさであったり、宇宙の片隅でついぞ目にすることのない貴重なもの、あるいは普遍的な感情を思い起こさせてくれる、そのようなものであっても良いわけです。いわゆる、心を揺さぶられる何かですね。

そんなことを、一地方都市の個人的な場所で行うことに何の意味があるのかと思われるかもしれませんが、やってみなければ分からないし、だからこそ、ここでなくては、ここだからというところに繋がっていくわけです。



Photo Style vol.1 同時開催 江口敬写真展 “風渡ル組曲”    

2012414日(土)- 56日(日)
1300190041623日(月)休み 入場料 \300
期間中何度でも入場出来るパスポート制です。


江口敬写真展 “風渡ル組曲” :http://kalos-gallery.com/exhibition/concurrent_exhibition_1.html


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