2011年10月28日金曜日

芸術の秋

昨日から宮城県美術館で「フェルメールからのラブレター展」が開催されています。フェルメールは17世紀オランダ絵画の巨匠と言われていますが、現存する作品数はとても少なく、それぞれが大変貴重なものとして、日本人にも大変人気の高い作家のひとりです。


今回は、修復作業を終えたばかりの「手紙を読む青衣の女」が目玉として出展されています。オランダ絵画の特長として、そこで描かれる光の取り入れ方が、実に写真的だと個人的には思っています。フェルメールの作品は、室内の人を描いているものが多く、必ずと言って良いほど、印象的に光が取り込まれています。

実際、17世紀に描かれたオランダ絵画には、独特の陰影を持つ同地の自然光が影響を与えていたと言われており、そのことを称して「オランダの光」と言います。この光を追い求めたドキュメンタリー映像作品が、ずばり、「オランダの光」というタイトルでDVD化されていますので、興味のある方はご覧になってはいかがでしょう。

そして、フェルメールを見に行かれたなら、その後、佐藤忠良記念館に寄って下さい。以前紹介していますが、佐藤忠良さんは宮城県生まれの日本を代表する彫刻家です。僕が言うのもおこがましいのですが、展示構成や作りもしっかりと考えられています。出来れば晴れた日がいいですね。

さて、こういった歴史的価値のある絵画や巨匠と言われる方の作品を見た後は、ギャラリーへお越しになって下さい。身近でしかも現在を表現している中には、これはと思えたり、素直に素晴らしいと感じられるものがありますし、そういった中から文化や歴史が作られていくものです。

有名、無名に捉われず、素直な眼で感覚で、それぞれに価値を見出せれば、それはそれで真っ当なことなのです。



○福島隆嗣写真展 「恐ろしいことを考え続けるための都市実践」

 2011年10月30日(日)~2011年11月20日(日)

 13:00~19:00、月曜日休み、入場料 ¥300

 期間中何度でも入場出来るパスポート制です。

http://kalos-gallery.com/exhibition/next_exhibition.html

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