2011年3月6日日曜日

みんなが主役であるように。

”Gallery Collection & Photo Showcase”は、タイトルのように趣の異なる2つの企画が同時に行われている体裁です。ギャラリーを開設した当初から、世間に広く認められたプロの写真家と地域で活躍している写真家との企画併催することを考えていました。


もちろん、それに際してのいくつかの弊害や障害は予想していました。プロの写真家に憶して誰も参加しないのじゃないかとか比較されることを嫌がるのではないかといった意識的な部分と作品自体の質や表現の面でぶつかり合った結果、互いの良さや個性を打ち消してしまわないかという企画としての成立性とも言うべきものです。特に、地域性というある種の閉鎖性は、如何ともしがたいところかなとも考えていました。

それでも、これまで行ってきた公募による企画の数々の経験は、僕にその危惧を徐々に薄れさせてくれたように思います。それは、結局のところ、同じステージ上で演じる役者に上手い下手の差があったとしても、全体として芝居が成立しているのであれば、それ自体あまり問題にならないのではということです。むしろそのことが逆に楽しめればそれで良いのではないかと思えてきたのです。まぁ、個々のクオリティーが最低限のレベルがないと違和感が生じ、興ざめしてしまうことは確かにありますが。

これは、僕が作品を制作していない、プロデュースすることに専念しているからそう思えるのかもしれません。実際、出品し参加する方々はそれぞれに思いや考えがあり、それを表現することに一所懸命ですから、全体のことなど考えていないのだと思います。僕としてもその辺りは理解しているつもりですし、むしろその方が自分の力や能力が試されているように感じられて、大歓迎なのです。

周りに合わせ、出来るだけ違和感や抜け出した感を与えないようなエキストラは必要ありませんし、中途半端な遠慮も要りません。僕は参加している全ての人が主役になってもらえればそれで良いのです。

”Gallery Collection & Photo Showcase”はひとつの答えになっているつもりです。つもりと書いたのは、まだこれ以上があると思っているわけで、遠慮してそう言っているのではありません。現時点はここまで・・・でも充分感じられるし、楽しめるものに仕上がっています。

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