2011年3月4日金曜日

反応

反応


ひとところに知らない2人がいる場合、始めにどういう行動をするかと言えば、おそらくは観察だと思います。大抵は自分に危害を加えないかどうかから始まり、相手がどんな考えを持った人なのかを注意深く慎重に観察するわけです。

あるひとつの目的を持ってその場にいる場合は、その目的に対する相手の言動を確かめようとします。自分自身にもそうされていることを意識してです。その為、それぞれの反応はどこかよそよそしくなることが大半です。また、あらかじめ世間での評価が確定している人物と仕事上で会ったり、主従といった関係がある場合には、自分の興味の対象とは別の要素が加わってくるため、ますます慎重度が増し、思わぬ反応をしてしまうこともあります。

では、相手が人ではないものである場合、どうなるでしょう。例えば、美術館等に展示されている作品に対しての反応はと言えば、何も予備知識なく見に来ている場合、大抵はその順路に従って一点一点流れの中で見るのですが(うちには順路というものはないのですが)、作品全体もしくは部分的にでも自分の気になるものの前で一旦立ち止まり、注視するものです。

それは構成、対象であったり、色や手法であったりするわけですが、そういったものは一旦立ち止まり意識を持って見るうちに気がつくもので、始めからその作品に対して感じた反応かといえばそうではないように思えます。

第一印象と言われるように、見知らぬ人やものに対して、自分が始めに感じることには正しかったり、そうでなかったりするもので、その人自身の環境や経験、知識が大きく左右するものだと思います。僕自身、容貌からしてとても取っつきにくい印象を持たれますが、話をするとそうでもないと自分では思っています。(面倒くさい人間かもしれませんが)

間違いがあったとしても、その反応って一番大事な一歩だと思うのです。そして、反応して感じた自分自身を取りあえずは信じることがもっと大事なんですね。間違いは後から認められますし。

だってそれがなければ、コミュニケーションも共感も生まれないのですから。

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