2010年12月4日土曜日

東京-新青森間、東北新幹線全線開通の日

東北新幹線の八戸-新青森間が本日開業し、東京-新青森間が全線開通したことになります。基本計画から約40年の年月が経っているとの事でした。これで、東京-新青森間は最短で3時間20分で繋がったわけです。飛行機は別にしても、もう日帰り圏内ですね。


約30年前に東京へ就職の為出た時には、仙台-東京間は特急が一番早かったのですが、それでも約4時間を要していました。今は約2時間ですから、半分の時間で行きき出来るようになりました。すでに飛行機の便は無くなり、新幹線による日帰り出張は当たり前で、通勤さえ可能です。

当時この計画に関わり、その現場の中枢を担っていた人たちは、おそらくは30代だったとしても、現在は70歳を越え、ほとんどの人はリタイアしているのだと思います。様々な困難や苦労を抱えながら、この夢のような話を現実のものにするために、一所懸命だったでしょうし、今日の日をどう感じているのでしょう。

地域はあらゆる点で東京から遅れていることは、厳然とした事実で、それは今も昔も変わりません。もちろん東京が飛びぬけて進んでいるだけで、その他の地域は一部を除けばどこもそれほど変わらないと僕は思っています。ましてや、現在はグローバルなネット環境がインフラ整備されつつありますし、情報に関して言えばそれほど不便さを感じません。

しかし、それ以前はどうかと言うと、どの地域も東京との繋がりに重きを置き、そこから得られる様々な文化や経済効果とか生活の利便性を計るように動いていたように思います。実際、その場でしか得られないものは現在でもありますし、ある意味それ自体の優位性は否めないですから。

そんな流れの中での新幹線整備であったのでしょう。それにしても、40年と言う期間はあまりに長く、その間の周囲の状況は想像を遥かに超え、スピードを増して変化してきてしまいました。この便利な乗り物によってもたらせる効用は、今の一時的なお祝いのような時期を過ぎてから徐々に現れてくるのでしょうが、効用ばかりではないことは誰しもが感じているはずです。

開通を不安視して言っているのではありません。とても素晴らしいことだと思います。

それでも、個人的には単純に選択肢とツールが増えたぐらいと思っていた方が良いように感じます。利便性や効率だけでは計れないもっと大事なものは今でもあるのでしょうから、殊更に東京を意識する必要はないですよ、と言うことです。

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