2010年4月11日日曜日

井上ひさしさん亡くなる。

ギャラリーを閉めてから昨夜はPCを一切見ないまま早めに寝てしまったので、今朝がた載っていたニュースを見た時には驚かされました。それは、作家の井上ひさしさんが9日夜に亡くなられたニュースでした。以前肺がん治療を行う報道が流れた際にも取り上げましたが、あれからまだ4カ月も経っていません。7月公演予定の新作執筆が遅れる知らせが発表された矢先でしたので、良くはないんだろうなと思ってはいましたが、非常に急な話です。


劇団こまつ座のHPにはまだ状況が掲載されていませんが、今後どうなるのかなとの思いはあります。こまつ座自体の役者は辻さんおひとりですし、毎回プロデュース公演形式で行っていたから、これからも続けられるのだろうとは思いますが、今後新作は無いことになるわけです。旧作を公演する場合も、その時々に合わせ改稿されていた場合もあったので、それも無くなります。

井上さんがこれまで作り上げてきた膨大な量の著作や戯曲の数々を、後世に伝える為にも継続はしてほしいですし、このような事態になることは充分に考えていたとは思います。それでも、いざそうなってしまうと、本当にこれからどうしようかとなる部分が多いですから、当事者はほんと大変だろうなとの思いはあります。

仙台には仙台文学館という施設があり、初代館長を井上さんが行っていました。仙台ゆかりの作家でもあるので、そのようになったのだと思います。昨年3月に講演があったのですが、ギャラリー準備の時期が重なり、見に行けなかったことが、非常に残念でなりません。

人の一生はだれにでも限りがあるわけで、誰しもが何かを残して去っていくと、僕は考えています。それがごくごく周りの人たちが対象であったり、広く世間に対してであったりするのですが、事の大小に変わりは無いとも思っています。

井上さんは作家活動中に多くの人々の支援や支持を受けていました。そのことはとても大事なことです。それは、表現者にとって、その作品が支持され、実質的な援助や支援を享受出来ることが一番と思っているからです。事実それが無ければ、作家としての活動を続けることは不可能なのです。

それにしても、今後井上さんの新しい作品を見られないことは、本当に残念でしかたないです。
心からご冥福をお祈りします。

0 件のコメント:

コメントを投稿