2011年1月18日火曜日

何も無くなった壁面~次の展示へ

展示スペースの壁面が、また真っ白になりました。何度となく繰り返してきた撤収作業ですが、ひとりで行っていてもあっという間に終わってしまいます。ホントにあっという間です。一抹の寂しさを感じながらも、Sha-gakuに備えなければなりません。


おそらくは今週末から来週開幕ぎりぎりまで展示作業は断続的に続くのだと予想しているのですが、大きな問題が発生しないことを願っています。展示は、事前にレイアウトをきちんと決めた上で行うことが多いのですが、その場で決めていく場合もあります。慣れてくると頭で考えている壁面の距離感と実際の作品レイアウトが合ってくるのですが、展示経験の薄い人にとっては難しいものです。思いのほかスペースが余ったり、逆に窮屈感が出てしまったり、何より作品性にも影響をする展示としての世界観が出ないものです。

Sha-gakuの場合は、参加者の自由な発想で展示も行ってもらうのが趣旨ではありますが、ただ壁に絵を描くのとは違い、個々の作品の組み合わせで持って、印象ががらりと変わってしまいますので、自由にと言われる方が難しいのかもしれません。

その為、多くの人は展示・発表会というと、きちんと額装され整然と並べられたものを想像します。額装されると作品然とするし、見た目的にはよく1.5倍ほど良く見えると言われますから、そうすることが当然であると思われているようですし、そうしたいと思うのかもしれません。

僕の場合は、商業ギャラリーという性格でありながらも、様式的なものにはあまりこだわりはありません。写真をアートとして捉えるなら、見せ方だって自由で良いわけですから、こうあるべきとかこうしなければと制限してはいけないと思っています。

ただ、やみくもに奇抜さや前衛的な部分が主になる印象の展示には懐疑的です。それらを構成する作品によって考えられるものであって、始めに展示ありきではないからです。作品の大きさにしても同様です。大きくするには理由が必要で、それを展示するにあたっては、明確な主張がなければいけないと思っています。

今回のSha-gakuでは展示が初めての方もいらっしゃいます。そのような方には、自身の考えを聞いた上で、より具体的なサポートをします。もちろん作品はその人自身のものですから、作品性やテーマ性、世界観を崩すようなものであってはいけませんし、自分が納得したものでなければいけないと考えています。重要なのは、展示された作品がひとつのまとまりを持って再構築され、自分の思い描いていたイメージが具体化されなければならないと言うことです。

何か難しいと思われるかもしれませんが、決して難しいことではありません。実際、全てを自分の中で処理するのは大変なことです。しかし、ここには、順序立てて、理解しながら、自分の作品を発表まで出来る環境があります。それゆえ、写真専門ギャラリーと謳ってもいるわけです。

いろいろなものにはそれぞれワケがあります。

発表してみたいけどと思われている方は、是非一度試しに来て下さい。

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