展示を検討していると、常々空間認識について考えてしまします。
生活するにあたり普段は意識することはないと思うのですが、例えば目の前にある物を取るといった行動にしたって、そこまでの距離を測って手を動かして掴むという一連の動きがあります。ほぼ無意識の内に行っていることについては、それほど気にならないのですが、展示のように意識してある空間をなにモノかで埋める場合は、なかなかに難しい部分があります。
3mの壁に一定の大きさの額を展示するとして、どれほどの人が何枚並べることができるかを即座に答えられるかと言えば、実は少数なのです。決まった長さの単位はありますが、人それぞれにイメージする長さが違っているからですね。もちろん、慣れや経験で、計算出来るといったことはありますし、それも空間認識能力と言えるのかもしれません。
ただ僕が考えている空間認識能力は、例えば、ある会場における空間をどのように展開、構成させると、もっとも効果的かつ純粋に自分が描こうとする世界を伝えることが出来るかといった、ある意味感性や感覚的な部分が働きかけるものを指しています。
作家によっては、作品自体はとても良いのですが、この能力が乏しく、残念な印象を持たれたり、作品ひとつひとつが持つ力は強くはないけど、構成や流れ、いわゆる見せ方により強烈に作家の意思が伝わってくるなんてこともあります。
あくまで個人的な見解ですが、ただ展示すれば良いとは思わないにしても、その空間を使って、描こうとする世界観を出すことに注力もしくは感覚的に優れた写真家は案外少ないように感じます。これは、プロ、アマ問わずですね。
作品本来の質を上げることがもっとも作家が持つ意思を反映するのだから、それらを見せるに当たっては、ストレートかつスタンダードで良いとの考えもあるわけで、一概にそれが間違っていることとは言えません。でも、そのような結論に達するには理由があるというものです。
話がずれてしまいましたが、展示って、一口にいって、壁に作品をかけるだけのことです。
それでも、なかなかに奥深いものなのです。
撮るから、見せるに進む中で、避けては通れないハードルのようなものなのかもしれません。
○「Sha-gaku vol.7」企画参加者募集中!!
Sha-gakuはいつもと変わらず、自由な表現が基本です。
2月開催予定のpart2(仮)も同時募集中!!
皆様の参加を心からお持ちしています。
カケガエのないモノ展
2013年11月30日(土)- 12月29日(日)
13:00~19:00、月曜日休廊(12/23は除く)
13:00~19:00、月曜日休廊(12/23は除く)
入場料 ¥300(会期中何度も鑑賞出来るパスポート制)
○オープニングパーティー
11/30(土) 19:00-21:00(延長あり) 場所 ギャラリー内
参加費 ¥800(別途入場料はお支払いいただきます)
予約不要、入退出自由、差し入れ、持ち込み大歓迎!!
0 件のコメント:
コメントを投稿