2011年11月22日火曜日

お一人目

昨日ここで書いたように、今日からGallery Selectionに出展する作家の紹介をしていきます。


1人目は、福島在住の江口敬さんです。

江口さんとの出会いは、2010年の初めて公募で行ったSha-gakuです。それから半年後に彼にとって初となる個展を当ギャラリーで開催しています。個展開催と同時期にRICHO RING CUBEの「NEXT GENERATION展」で展示を行い、最近では関西御苗場に出展をしたばかりで、震災にも関わらず、精力的に活動の範囲を拡げています。

彼の作品のテーマは、日常のとなりにある、非日常の美しさです。一見して何を写しているか、その意図するところを推し量ることは難しく感じますが、自然の内にその世界に引き込まれていくようなタイプと言えます。

今回は個展”Beyond”から、中核となる部分を再現します。個展の際に、全体の展示コンセプトを記したものを用意し、希望する方にお配りしていたものがありました。そこから、一部を載せようと思います。

・・・今回の展示プランは、先ず大きなものとしてギャラリー全体を家のように見立てています。
入口から見える大きな部屋に、大小いくつもの窓があり、そこから「向こう側」を見るような格好にしています。そうしてカーテンに閉ざされた奥の部屋は、これまでが明のイメージであるならば、言わば暗のイメージへと変化します。

・・・ですから、奥側は窓では無く、鏡のようなものです。つまりは、非日常として写し撮られた作品そのものが、見る方々の心に問いかけを行っています。

・・・実は、このコンセプトは千葉にある川村記念美術館の「ロスコ・ルーム」から得たものです。「ロスコ・ルーム」の作品はもっと大きく、部屋自体も天井が高く、広いものです。僕は以前その部屋の中央で、何も出来ずにただ茫然と立ち尽くしたことがあります。赤と黒を基調にした抽象画が、圧倒的な力と繊細な優しさを兼ね備えながら、一瞬で僕自身を包み込んでしまったからです。

「ロスコ・ルーム」と比較することは出来ませんが、これはひとつの冒険なのです。おそらくは、再びカーテンを開け、入口側に戻られた表情がその全てを語っているような気がします。

ということで、今回は奥側の展示を再現します。

何を感じていただけるかは、見る側の自由です。

そして、心に浮かぶさまざまな感情や頭で理解し得るもののひとつひとつは、全て正しいことと言えるのです。

作品紹介はこちら

http://kalos-gallery.com/_userdata/index01.html




○Gallery Selection 2011

 Scene-1 2011年12月3日(土)- 12月25日(日)

      13:00-19:00(25日は17:00まで)、月曜日休み

Scene-2 2011年12月27日(火)- 2012年1月22日(日)

      13:00-19:00、月曜日、12/31-1/4 休み

入場料 ¥300 期間中何度でも入場出来るパスポート制です。

http://kalos-gallery.com/exhibition/next_exhibition.html

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