2011年11月20日日曜日

「恐ろしいことを考え続けるための都市実践」 最終日

さてと、今日が最終日です。


外は意外に暖かく感じられ、晴れてくれそうな気配です。是非とも多くの方が見に来られることを願っています。

3・11以降、多くの震災の写真や映像を僕たちは見てきました。これらは記録、歴史的な目撃者としての資料には必要なものです。何故なら、人はもっとも個人的な記憶以外はやがて曖昧になり、いずれ忘れてしまうものですから。

僕の住んでいる市内部は被災地との括りではありますが、何も無くなってしまった沿岸部とは明らかに違った感覚で生活をしているように思います。あえていうなら、実体としての被災が直接的に感じられないもどかしさに近いものです。この感覚は被災直後、ライフラインが復旧したころから次第に大きくなってきましたし、僕以外でもそういう感覚を持った人はいるのだと思います。その時、僕自身は何が出来るだろうと自問自答したわけですが、他の方も同様に思い、悩み、実際ボランティアであったり、支援活動をしたのだと思います。

写真家も然りで、そのほとんどは報道を目的としていない方です。偶然にでも現場に立つ機会を持ち、その惨状を目の前にした時、彼らはそれらを写真として収めることの意味を考えたはずです。そうして、ある覚悟の元に直接撮影することを決めたり、或いはそれとは違った形で表現することを選ぶに至ったのだと思うのです。

今、ここにある作品は3・11以後の思索の中で選択、構成されたものです。直接的なイメージはありません。それでも、まぎれも無くあの日が無ければ、このような形で問題提起されなかったものだと思います。(違った観点でまとめられたとしても)

また、これらは、タイトルにあるように、自己実践によってのみ現れてくる、答えの無い答えのようなものなのかもしれません。

つまり、それを考えるのは、見る人自身ということなのです。



○福島隆嗣写真展 「恐ろしいことを考え続けるための都市実践」

 2011年10月30日(日)~2011年11月20日(日)

 13:00~19:00、月曜日休み、入場料 ¥300

 期間中何度でも入場出来るパスポート制です。

http://kalos-gallery.com/exhibition/current_exhibition.html


本日、最終日です!!

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