2011年11月15日火曜日

出会いがあって

福島隆嗣写真展は早いもので今週一杯となりました。興味はあるけどまだ見に来られていない方はもちろんもう一度見たいと考えている方もお待ちしていますので、是非見に来て欲しいと思っています。半切、手焼きのモノクロプリントが24点見られる写真展はあまりありませんので、写真本来の美しさも楽しんでもらえます。


そろそろ次回の準備も進めないといけないのですが、出展して下さる方々はしっかりとした制作スタンスを持っているので、僕の方であれこれと注文する必要はありませんから、心配はしていません。Gallery Selectionと名打っていますが、僕が選んだというよりも、自然にそうなった感が強いのです。出来れば、彼らの持つ世界観や制作姿勢のような背景が見る側に伝わるような写真展になってくれたらいいなと思っています。

ギャラリーを始めてわずか2年半強で、宮城、福島と、地元で真摯に写真を考え、実際制作されている方と出会えたことはとても幸運だったと思います。福島さんもそうですが、何か必然とも言える自然な出会いだったように、僕には思えます。しかも、ギャラリーで紹介した作品の多くはどこに出しても見劣ることもないものばかりだとの自負もあります。

これはと思う作品を見る機会(オリジナルで)は非常に少ないもので、それは一枚の作品だけでその人の言わんとしていることや表現したい内容が見えづらいことが理由に挙げられます。表面から見えてくるテクニカルな部分や対象の持つ美しさはもちろん必要なことですが、その奥にある何かが見えてこないと惹かれないのです。

それには、ポートフォリオや展示といったある程度まとまりのある形でないと分からないし、本当の自分の意思が投影されているかどうかだと思うのです。年一回の恒例の展示会といったものやテーマのあるコンテストのようなものに、それらが見られることはとても少ないものです。

だから、この場でもさかんに発表をすることの意義や意味を書いているのです。それは、まだ見ぬ原石のような作り手との出会いやその表現を見たいとの強い欲求が僕にあるし、そうした出会いの中から、さまざまな経験をし、成長していけば、おのずとアートとしての写真は引き継がれていくはずだと信じているからです。たとえ、地域という小さな世界であったとしてもね。

現在募集しているStory vol.3、Sha-gaku vol.4にしても内容は違っても、中にある思いは同じです。自らの環境をより良く変えていくことが出来るのはその人しかいないわけで、そう考えている人は多くいるのだろうけど、動き出すには勇気がいるから、何度も躊躇してしまうのは理解出来ます。

でも、今のままではと、うずうずとしているだけでは何も変わらないことを一番知っているのも、その人自身なのだと思います。

さて、あなたは、どうされますか。



○福島隆嗣写真展 「恐ろしいことを考え続けるための都市実践」

 2011年10月30日(日)~2011年11月20日(日)

 13:00~19:00、月曜日休み、入場料 ¥300

 期間中何度でも入場出来るパスポート制です。

http://kalos-gallery.com/exhibition/current_exhibition.html

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