2009年12月27日日曜日

今出来ること、今しかやれないこと。

今年はいつにも増して、年の瀬という感じがしません。以前のように、今日で仕事終わり、明日から休みだなとの感覚があまり無いからかもしれません。一人で仕事をしていると、ほとんどの場合、自分の中で処理、消化しなければならないので、なかなか区切りのようなものが付きづらいことがあります。その反面、今日はこれはうっちゃおうとか結構ずぼらな考えもでてしまいます。気がつくと、あれもこれもとしなければならないことが溜まっているのです。


このところ、会期終了に近づいたこともあり、来廊して下さるお客様が増えています。出来るだけその方々と会話をするようにしていますので、当然のように雑事の処理なんかは開く前の午前中と夜になるわけです。それでも、量的には非常に少ないので負担には感じていませんし、むしろ昼の間に話した内容をもう一度振り返り、もう少し表現を変えた方が良かったのではないかとか少しは伝わったかなとか思いを巡らせていることが多いように思います。

若いころは元来面倒くさいことが嫌で非常に気持ち的にも弱いことが分かっているので、やれる時にやってしまえという考えが先に立ち、後で他にもこんなやり方があったなとかあの時は結論を急ぎすぎたなと後悔することが多かったように思います。年を経るにつれ、経験とともに少しはその判断能力も上がってきたのですが、まだまだだなと思うときは多々ありました。

ある経験をきっかけに、10年程前から、やれる時にやってしまえという少し乱暴で勢いだけの考えから、今自分が出来ること、今しかやれないことを納得して行うといった感じに考え方が変わってきました。時には熟慮して先延ばしすることも必要です。その区別をすることも徐々に分かってきたように思います。

今は、扉を押しあけて入ってくる方々、ひとりひとりの顔を見ながら、その瞬間に感じたことを言葉にして伝えることを一番に考えています。そして、それが僕の今出来ること、今しかやれないことだと素直に思えることだからです。

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