2010年11月29日月曜日

朝の情景

通勤する人に紛れて、朝一番から自転車で街中まで走らせた帰りです。それにしても、行きかう人たちの顔は一様に寒さでこわばり、みな足早にビルへと逃れているようで、案外自転車で通勤している人は少ないですね。この時期ですから、実際、颯爽と自転車を走らせているほうが変わっているのだろうし、全身に当たる風の冷たさは、考えただけでも身を震わせてしまうものですから、この情景が普通なのだと思います。


さて、いよいよ師走、今年最後の月になろうとしています。今年も全てをギャラリー企画展として、12月開催予定の江口敬写真展を含めて、計7回開催したことになります。一回の会期が長いので、たったそれだけと思うかもしれませんが、僕としてはブランク無く続いたよなといった思いです。これもひとえに皆さんの協力があってのことだと感謝しています。

僕は写真家ではありませんから、作品制作という内省的な活動をしていません。それでもいつもこれでいいのか、違ってはいないかと自問しながら、企画等の検討を行っています。正直、時にすごく孤独な作業のように思えます。パソコンに向かう自分の姿を、俯瞰して見ているもう一人の自分を感じることもあります。

だから、今日のように朝から人々が仕事へと向かうというごく当たり前の情景が、とても新鮮に映ったり、その中に自分がいることを不思議に感じたりするのです。2年前まではそれが自然で、しかも何も疑わずにしてきたことであってもそうなのです。まぁ、生活の為が第一になってしまうとそうなってしまうものなのだと思いますが、ストレートに仕事イコール生活の糧と考えていなかったところもあったわけで、その辺りの変化は自分でもよく分かりません。

ただ唯一言えることは、今僕が行う行動の全ては自分自身の責任であり、良いにせよ悪いにせよ自分に帰ってくるものだということです。組織としての盾もなく、自分を晒しながら生きている人は、世の中にはたくさんいます。おそらく、そんな人たちはみな同じような感覚を持っているのではないかと思います。

大それたことは出来ないし、それ相応のことをしていくこともままならない毎日ですが、足跡ぐらいは残していきたいと思っています。

たとえ、それが風で飛ばされる砂上のものであっても、

誰かの記憶の片隅に残るなら・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿