2010年11月3日水曜日

今日は文化の日です。

今日は文化の日で祝日です。本年度から東北文化の日なるものを東北6県で決め、先週の10月30、31日がそうでした。東北文化の多様性を県境を越えて親しんでもらうきっかけになればとの趣旨があります。今日も、さまざまな美術館・博物館等の文化施設が無料で開放されたり、各種イベントが開催されるようです。


僕もそうですが、文化というと何故か芸術やそれに類するものを連想し、この文化の日もそんなものに触れる日のように感じるのですが、実際のところ、文化と芸術は違うものです。感覚的には文化が芸術を内包しているような気がするのですが、誰しも普段はほとんど気にも留めていません。むしろ、文化は日常そのものであり、その中で常に芸術に触れていると言った方が良いように思います。

文化とは、「総じていうと人間が社会の成員として獲得する振る舞いの複合された総体」(Wikipediaより引用)と、何だかよく分からない定義をされています。ようするにそれぞれの社会や環境から導き出された知識、教養、信仰、道徳、法律といったものを、その社会に属する人々が理解し、それに属し、普段の暮らしぶりの中に沁みついたものと言ったところなのだと思います。

その為、地域(日本を問わず)ごとにさまざまな文化があり、その価値観もまるで違っていたりするのです。現在は情報が錯綜し、しかも急激なスピードでその内容が入手出来る状態ですから、実際、その場にいなくても経験し、理解したつもりになれるようになりました。でも、それはあくまで「つもり」であって、実際のところは、その場にいなければ分からないことだらけなのです。何故かと言えば、普段の暮らしぶりとしていないからですね。

じゃあ、文化はその土地や地域でしか感じることが出来ず、とても閉塞したものかと言えば、そうではありません。そのあたりが矛盾しているように思えますが、他文化や価値観の相違を理解、容認し、独自の文化に取り込むことは全くもって自由なのです。だだし、ただ便利になる、他でもそうしているからとやみくもに利便性や効率性を文化の名のもとに取り入れても、それは不毛で哀しいことです。

さて、今日は文化の日です。一日ぐらいはそんなことを考えてみても良いと思います。

先ずは、天気も良いことですから、冷たい秋風に触れ、ほんの少しだけ違った気分で周りを眺めてみてはいかがですか。

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