2009年8月10日月曜日

ブロードウェイミュージカル ”RENT”

現在、東京赤坂にある赤坂ACT劇場で、ブロードウェイミュージカル”RENT”が上演されています。”RENT”は、日本でも著名なミュージカルで、来日公演や日本語版も含め、数多く公演されてきました。

昨年9月に12年ものロングラン公演を惜しまれつつ終了し、今回ブロードウェイ・ツアーとして、日本に来ているわけです。今回の目玉は、なんと言っても主演の二人と演出が初演時オリジナルであることです。

“RENT”については、様々な解説や劇評がネット上でも多く発表されているので、詳細は書きません。今回の公演で、僕が注目している所は、アレクシー役として日本人のユカ・タカラ(高良結香)が出演していることです。


高良結香さんは、沖縄出身で、高校を卒業後渡米し、ニュージャージーの大学でダンスを専攻します。その後中退し、ニューヨークでダンスレッスンを受ける一方でジャズダンスを教えながら、数々のオーディションにチャレンジしました。

今まで受けたオーディションは、1000回を超えるそうです。アメリカは自由の国と言われながらも、残念ながら根深い人種差別が存在します。ましてや、身長も低い(148cm)彼女が、選ばれる確率は非常に少なかったと思います。しかしながら現在では、ブロードウェイのアジア人女優の中でも、ずば抜けた実力を発揮している一人に挙げられるほどになりました。

“太平洋序曲”を演出した宮本亜門さんは高良さんを次のように評しています。

「結香にとって『白人を越えて表現する』というのはどうでもいいの。あるひとつのレールに乗っていくのではなくて、ただ、歌が好きだ、私は私さっていうのがぽーんとある。だから舞台の輝きが違うの。同じブロードウェイの流れに入るんじゃなく『結香は結香』っていうのが彼女のすごさ。だからこそ光るんですよね。舞台の上でも。『私は来たお客さんを楽しませたいの。私も楽しいし』というところで、ばーんとぶつかっていけるわけですよ。(中略)だから、アメリカでも、彼女はこれだけ愛されるの。稽古場でも。ほんとに愛されるの。で、稽古場が楽しくなる、劇場が楽しくなる。お客さんも喜ぶ。こういう人がどんどん出てくればいいと思っている」(季刊「カラカラ」vol.19の対談より)

意外にも、日本でのミュージカル出演は今回が初めてだそうです。

ちなみに素顔の高良さんは、とても素朴な普通の女の子といった感じです。
そのギャップがとても素敵です。

http://www.youtube.com/watch?v=7FvoWUnjbnE

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