2009年8月8日土曜日

“Moonscape”  引き合う力

“Moonscape”のテーマは引力です。

引力・・・物体間の引き合う力、その引力がリアルタイムに途切れることなく働いているので、世界は均衡を保っていられます。

太陽と地球、地球と月、その他全宇宙にある惑星を始めとする星たちが、互いに引き合いながら、バランスを取っているのです。これは、とても不思議なことです。

潮の満ち干は、太陽と月の位置関係から引き起こされ、そしてそれらの引力は海水のあらゆるものに対して働いているのです。ミクロ的にいえば、水の分子間においても均一に働いているわけです。
しかしながら、僕たちはこの事実を日常的に意識することはほとんどありません。(たぶん、今日本人で一番感じている人は、若田宇宙飛行士だと思います。)

また、日常でごく当たり前に発生している事実を、ことさらのように意識して生活している人はほとんど皆無だとも言えます。

アートはそんな普遍的な事柄を改めて提示することで、普段感じることが出来なかった感情や感動をそれぞれの心の中に呼び起こす力があると思います。そしてそのような場面に遭遇した時、人とアートは互いに引き合う力を持って対峙しています。それらの引力が体の全体に作用を及ぼした結果として、感動、共鳴あるいは嫌悪といった感情が生まれてくるのだと思います。


一昨日からの展示準備は、今日でほぼ完了します。

今回の展示は、月明かりと太陽の光(実際は月自体が発光しているわけではないので、太陽による作用なわけですが)をポイントにしています。

また、作品そのものに圧倒的な力がありますので、それを直接感じてもらえればいいなとも思っています。

賛否両論はあると思いますが、多くの方が観て、引き合う力を少しでも感じて頂けることを心から願っています。

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