2014年1月28日火曜日

優れたアート

写真を含め、アートって、それ自体に独立したものであり、見る側に圧倒的な存在を示し、何ものかを語りかけてくるものだと思っています。

それは作品の大きさやディテールの細かさといった姿形の問題ではなく、ましてや変わったもしくは際立った技法を見せるだけのものとは違ったことです。あくまでこれらは手法であり、作品を完成させるための役割のひとつであるからです。ただし、同時にこの部分に一切のこだわりがないのなら、自分の描こうとしたものは得られないわけですから、重要な要素には違いありません。

例えば小説の場合、使用する言葉はそれ自体に意味を持ち、それらの組み合わせにより構成していくわけですから、伝え方はほとんど直接的です。ですので、読む人は、内容はどうあれ、その人が書きたかったこと、言いたいことを言葉の意味を辿りながら、自分なりに理解するわけです。

アートはこの部分が、あらかじめ欠落しているため、理解しがたい、何を表現しているか分からないと囚われがちで、その為、先に挙げた技法や手段に注目されやすくなってしまいます。なぜかって言えば、人は基本的に理解したい生き物だからですね。また、そういった楽しみ方や理解の仕方は、ひどく悪いことかと言えば、そうではなく、とっかかりとしてはむしろ良いのではと思います。

つまりは、見る側においては、始めから意味を理解しようと考えないで、アートに接していいんだよということです。ずいぶん乱暴だなと思われるでしょうが、最初に書いたように、それ自体に強い働きかけがみられない限り、見る側の意識や感情の部分には何も到達しないからです。あくまで、ベクトルは見る側に向かっているのですからね。

言い方を変えると、優れたアート作品は、それ自体に伝えるべき言葉を内包し、それらがある形を伴って、見る側へ提示されているものだから、素直に向き合えばいいだけだってことです。

そういった意味では、実は、言葉との相互補完以上の存在でもあるわけです。




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4つの単語から、新たな創造を!!
PHOTO(仮)

皆様の参加を心からお持ちしています。


Sha-gaku vol.7 Act-1
2014118日(土)- 216日(日)                                     
13001900、月曜日休廊
入場料 ¥300(会期中何度も鑑賞出来るパスポート制)




Sha-gaku vol.7 Act-2
201431日(土)- 330日(日) 
13001900、月曜日休廊

入場料 ¥300(会期中何度も鑑賞出来るパスポート制)

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