2011年5月1日日曜日

今だから、今こそ

楽天、ベガルタが揃って地元開幕戦で勝利を飾り、昨夜フィギュア世界選手権女子で安藤美姫さんが逆転優勝をし、気持ちが明るくなり、笑顔になった人がたくさんいたと思います。これらは相手があり、誰が見ても結果が分かるものですから、見る側にストレートに気持ちや思いが入ってきます。しかも言葉という手段を取らずに行っているものです。


写真も一緒です。違っている点を強いて挙げれば、相手は自分自身、結果は全て見る側に委ねられ、評価たるものがやや曖昧に感じられるところです。制作に到る過程が作品に現れる部分もありますが、見る側にとってはあまり関係ないことで、むしろ共感や感情により評価が左右される傾向にあります。その辺に、自分自身と見る側とにギャップを感じ、思い悩む写真家が多くいるのだと思います。

でもね、発表や行動を起こさなければ、自分の思いや考えを伝えることは出来ません。これって皆が知っていることです。じゃあ、そこに到らないのは、自分に自信がないからかと言えば、それだけではありません。どこかで周りを意識し、本来見つめるべき相手が自分であることに気づいていないからだと思うのです。

使っているカメラだって、プリントの方法だって、これじゃなくちゃなんてことは、僕にとっては関係ないことで、それぞれがそれぞれの考えで一番良い手段を選べばよいだけの話です。理由や訳なんてものを考えて、作品なんて作れないし、ましてやそれをかざして伝えようとしたって伝わるわけもありません。

大事なのは、制作に対する姿勢や思い、その過程で起きる葛藤やエゴをまともに受けられるだけの勇気なのかもしれません。そして、その時々で自分自身を見つめ直す作業を繰り返すことが、伝えられるものを生み出す唯一の方法なのかなと思ったりします。

偶然にもカメラと出会い、今もまだそれを捨てずに撮影をしている人たちは、今だから、今こそ発表すべき時期だと思うのです。

場所はここにあります。

自分自身の楽しさや喜び、思いや考えで、周りの人々に元気や勇気を分けられたなら、大きさや影響力なんて関係なく、それってスゴイことなんだと思います。

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