2009年7月7日火曜日

7月7日 七夕

今日は7月7日、”七夕”ですね。

仙台の七夕祭りは全国的に有名ですが、旧暦の7月開催ですので、8月6、7、8日の3日間に行われます。

今では七夕祭りは商店街のイベントのような形になっていますが、起源は日本古来の豊作を祖霊に祈る祭であるお盆に、中国から伝来した女性が針仕事の上達を願う乞巧奠(きっこうでん/きこうでん)などが習合したものと考えられているようです。

七夕で誰しも思い出すのが、織女星と牽牛星の伝説ではないでしょうか。いわゆる愛し合う織姫と夏彦が年に一度だけしか会うことが出来なくなったと言う、なんとも哀しい物語です。

物語のあらすじは、織姫は天帝の娘で大変機織の上手な働き者でした。一方夏彦も牛追いとして働き者で有名でした。二人は愛し合い、そして天帝の許しが出て、晴れて夫婦となったのですが、その生活があまりに楽しいため、織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなりました。このため天帝は怒り、二人を天の川を隔てて引き離し、年に1度、7月7日だけは会うことをゆるされたという話だったと思います。

今ではとても考えられないことですね。それが伝説の伝説たる所以なのでしょうが、二人で駆け落ちをしたり、その末に心中なんて所まで話を拡げていないことがかえって後年まで残っている理由なのかもしれません。

古くからあるこのような類の物語は、基本的にその結末は残酷なものが多いです。それは洋の東西を問わず共通していますし、ギリシア神話でも悲劇と称されるものは、内容はとてもおぞましいものです。

しかし、それでも綿々と現在まで上映されたり、語られたりして、感動や共感を得ることが出来ることを考えると、実は人間はそれほど進化していないのかもしれません。殊更、男と女が繰り広げる愛憎劇については、人に対しての想いや純粋さ、嫉妬や猜疑心といった感情にまつわるものは、時代性はあっても本質的には変わっていないと思います。


何はともあれ、今年は来月28年ぶりに仙台七夕を観ることが出来ます。商店街のイベントであっても、暗い世の中を少しでも明るくしようとする動きは楽しいことです。

今夜は雨が降ることのないよう願いながら、ほんの少し子供に戻って、ジミニー・クリケットの”星に願いを”を聞いてみようかと思います。

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