2011年8月12日金曜日

見届けるだけの責任

今週は撤収と作品制作を含めた作業が日替わりのように続いています。


撤収する側は、やや寂しさはあるものも、一仕事終えた満足感と次の目標のようなものを考え、一方次回準備の方は、不安を抱えながら、ひとつひとつが形となっていく瞬間を目の前で、そして自らがそれらを行っていることに楽しさを見出しているようです。

外はうだるような暑さですが、ギャラリーの中もかなり熱いです。そう気持ちがですね。机上で考えていたものが、現実のものとして作り上げられていく過程には、心躍らされる何かがあります。でなければ、何かを創ろうとかといった考えは及ばないものです。

展示・発表することは、やはり大変なことです。でも、作品を制作している瞬間、瞬間はそんなことを忘れ、ひとつひとつの作業に没頭しています。

参加前には、時間が取れるだろうか、自分の写真が作品として提示することが出来るのかといったことを話されます。確かに、全てが初めての場合は、それだけであきらめが先に立ってしまうのでしょう。

展示・発表に興味を持った方々の多くは、先ず自分の撮った写真を持ちこんできます。ポートフォリオなんて形になっているものはほとんどありません。L版やポストカードサイズのものをいわゆるアルバムに入れたものや裸のままであったりします。おそらく、100枚は超え、テーマや作品を意識していないものが散々している状態です。

それらを見ながら、いろいろと話を進めるうちに、僕の中で引っかかる何かがあれば、大抵は発表出来ると思っています。また、さまざまなジャンルや対象の写真が見られるのですが、どこかにその人自身の持つ傾向や趣旨のようなものが見え隠れしているもので、それらが作品として生まれ変われるか、世に問いかけても良いものかを判断しているとも言えます。

Sha-gaku vol.3 では、そんな過程を経て、発表へと奮闘中の方が何人かいます。

目標や可能性は誰にでもあり、でも自分でそうしなければ決して届かないと考え、不安を抱えながらでもそれに向かおうと立ちあがってきた彼らを、僕には見届けるだけの責任があるわけです。



○Sha-gaku vol.3

8月20日(土)~9月18日(日)

13:00-19:00 月曜日休み

http://kalos-gallery.com/exhibition/next_exhibition.html




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