2010年2月6日土曜日

外は大荒れです。

外は一面雪景色です。天気予報通り、昨夜からの雪が地面を真っ白に変え、今も横殴りの風を交えて、降り続いています。しっかりと積もりそうな乾いた雪です。日本海側や内陸の地方に比べれば、大したことはない程度だと思いますが、それでも足元に気を付けて歩かなければならないのがとても億劫です。


お天気のことはどうにもなりませんので、今日は一人のんびりとしていようと思います。さて、今朝もテレビを付けてみると、トヨタが大変な事になっています。お天気どころではない状況ですね。トヨタ自身も、今回のようなリコール・不具合が立て続けに起きたことは初めてではないでしょうか。

物作りを行っているメーカーは、あらゆる状況を想定しながら、品質テストを繰り返し、市場に出してからの不具合を限りなくゼロに近い形で生産を行います。リスクマネージメントの方法も、時代性に則して変更を重ねながら行われています。

それにしても、今回の一連の出来事は、トヨタらしくないです。まぁ、事実そうなので、これほどの問題になっているわけですが。世間的によく知られているカンバン方式は、徹底的な品質基準の順守があってこそ出来ることだと、僕は思っていました。乱暴に言えば、その日の生産はその日に調達したもので行うわけですから、何かあった場合は生産が止まってしまいますからね。

90年前半からだと思いますが、バブルもはじけ、物作りの世界でも急激に生産の海外シフトが始まりました。部品の調達はもちろん工場建設、移設などを行い、より安く、より早く、変化への対応が第一目標に変わっていきました。もちろん、一定のライン引きを行った上での話で、自社の品質基準に満たないものは受け入れられないが根本です。

当時、何度か海外(特にアジア圏)で現地調達等の仕事をした人は誰しも経験していると思いますが、先ず、質に対する考え方のギャップに頭を悩まします。それは実際物作りを行う、いわゆるワーカーの人たちに対して、どれほど理解してもらえるかで成功するかどうかが決まると言ってもよいと思います。

今回の場合は、アメリカでは現地調達品質、プリウスのブレーキ制御は開発・検証での甘さが直接の原因のように感じますが、本当はそれだけではない気がします。車産業は日本の基幹産業のひとつでもありますので、早く解決し、信用回復してほしいと思っています。

研究・開発のスピードは年々その早さばかりを求められ、その為、ある種妥協も生まれることは事実としてあります。それでも、技術者には自分の納得しないものを世に送り出すことは出来ないとの思いやプライドもあります。今一度原点回帰し、らしさを取り戻す必要があるように感じるのは、僕だけではないと思います。

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