2009年7月15日水曜日

味わう感覚・・・味覚

昨夜久しぶりに”爆笑問題のニッポンの教養”を見ました。

昨夜のお題は”味のある話”と言う事で、人間の味覚についてです。

世界で初めて味覚センサーなる装置を開発し、人間が感じる味覚を数値化し客観的に見られるようにした、九州大学システム情報科学研究院教授の都甲潔(とこうきよし)さんがゲストでした。

先ず感じたことは、味覚って現代人にとって、すでに生存の為の感覚ではないと言うこと。
原始の頃、舌はその味覚の機能として、苦いものは”毒”、甘いものは”栄養源”と捉え、生存そのものに関わってきました。ところが、現在は、本来毒とされる”苦味”や味覚としては当てはまらない”辛味”までも味覚として備えるようになっています。

都甲さんはそんな味覚を軸として、人間の進化を面白く、そして重くならずに語っていました。

そう言えば、味覚って学校とかで検査してもらうことが無いですよね。視覚や聴覚は必ず検査しますけど、やはり主観だからという事と、味覚を感じないことが生活するには多少不便さはあるけれども、本当に困るところまでではないからかもしれません。

また、味覚はその情報や視覚(見た目)そしてその人それぞれの経験に非常に依存しているということです。特に現在は、情報過多ともいえますので、どこそこのレストランのあの料理はすごく美味いとかの情報をもとに、味わうケースが多いです。食べる以前に美味いと言う情報が、すでに脳に入っている訳です。でも、食べた本人が本当に美味しいと感じるかどうかは別物です。
あっ、美味しいと言うのは味覚ではないですね。

polkaは、普段食べているドライフード以外の食べ物をほとんど食べません。ごくたまに僕が食べているものに興味を示しますが、食べる前に匂いを嗅いで、それから舐めます。そして食べても安心と感じると少し食べるようです。生存すると言う意味では、完全に守られた状況下にあっても、食べ物については非常に慎重です。

都甲さんは、”現代人にとって舌は、快感を得るためだけのおもちゃ”とも言っていました。
ほんと、人って不思議です。


そう言えば、昨日の昼に食べた仙台駅東口の”くろく”の味噌ラーメンも見た目と味が一致しない不思議な一品でした。

2009年7月14日火曜日

横木安良夫 テレビ出演予定

BSデジタル放送のBSジャパンで、毎週土曜日 19時30分~20時00分にキャノンプレミアムアーカイブ「写真家たちの日本紀行」~未来に残したい情景~と言う写真関連番組が放映されています。(再放送は翌週土曜日14時00分~14時30分)

僕も東京にいる時は、良く見ていました。

HPの番組概要には、”この番組は、毎回日本を代表する写真家が日本各地を訪ね、“未来に残したい情景”をテーマに、写真家ならではの視点から、至高の1枚を求めて旅する紀行番組です。”とあります。

BS放送であるハイビジョン映像と作家それぞれの個性が現われて、とても面白い番組です。

8月8日、15日に、現在当ギャラリーで写真展を行っている横木安良夫さんが出演予定です。タイトルはまだ未定ですが、島根を巡る旅となっています。
横木さんは、7月4日、5日の仙台でのワークショップを終え、すぐに島根へ向かっています。

島根と言えば、最近ではNHK朝ドラ”だんだん”の舞台にもなった所ですね。ちょうど、ギャラリー開設準備をしている時期で、久しぶりに見た朝ドラでした。どんな映像や写真が見られるかとても楽しみです。

現在、番組コンテンツの一部をインターネット動画配信サイト“GyaO”で無料配信しています。ご興味のある方はそちらもご覧下さい。


さて、グランドオープン企画の横木安良夫写真展も、残り2週間です。

この写真展自体は今回が最後になるかもしれません。

是非観にいらして下さい。

2009年7月13日月曜日

全米女子オープンゴルフ コリアン・パワー

今朝も早くから、全米女子オープンゴルフを見てしまいました。

72ホール目で約6mのバーディパットを入れ、劇的な優勝を遂げたのは、韓国のジ・ウンヒ選手でした。優勝スコアがイーブンと言う、とてもタフな消耗戦だったように思います。

それにしても、韓国選手は非常に強いですね。昨年に続き2年連続で韓国勢の優勝です。また、トップテンの約半数が韓国勢だったと思います。

1998年にアメリカツアー1年目の朴・セリ選手が全米女子オープンを制してから、俄然韓国内でゴルフブームに火がついたようです。いつか朴・セリのような選手になり、アメリカでの成功を夢みながら、家族ぐるみで自分の娘にゴルフを始めさる親が急増したそうです。

そうした、ジュニア時代からの厳しい環境が、今の韓国勢の活躍に繋がっていると言えます。韓国には大きな国内ツアーが無いことも一因に挙げられますが、若い自国の選手が世界的に活躍している姿を見て、自分にも出来ると現実的に思っていることが一番でしょう。

ただそのようにして、有無を言わさず練習を行い、プロゴルファーとして生きることを幼いころから強いられる子供の気持ちを考えると、ちょっと複雑な思いです。もちろん多くの子どもはプロゴルファーになることを夢みて、一生懸命練習しているのでしょうが。

朴・セリ選手も2005年には不調に陥り、2006年の全米女子プロ選手権優勝までは名前が出て来ない時期がありました。自身でも燃え尽き症候群だったと分析しているそうです。20歳でメジャータイトルを獲得し、約5年で燃え尽きてしまうなんて何かとても悲しいですね。まあそれも一流選手だから言えることだと思います。

来年以降、アメリカツアーが減ると言われています。その為、多くの韓国選手が日本ツアーに参戦し、いつの間にか優勝者から日本人の名前が無くなったなんてこともあるかもしれません。それも競争原理の中では仕方の無いことですね。

家族を背負い、成功を義務付けられた韓国若手選手のハングリー精神には頭が下がりますが、少しほろ苦い部分を感じます。

成功イコール幸せであることが一番良いことだと思っていますが、かならずしも幸せイコール成功でなくても良いような気もします。

やはり、楽天的ですかね。

2009年7月12日日曜日

横木安良夫ワークショップ&トークショー報告 Part2

今朝から、7/4,5日に行われた”横木安良夫ワークショップ&トークショー”で記入してもらったアンケート用紙を読み返していました。

両日とも参加者のほとんどは実際写真を撮られる方もしくは写真に関する仕事を目指している方でした。平均すると20歳代半ばぐらいでしょうか。

主な感想を載せてみます。

○プロの写真家が実際に行っているテクニックを本人の言葉で聞くことが出来て参考になりました。
○モノクロのデジタルでのレタッチの仕方などの話を聞いて、デジタルでも手焼きのような仕上がりにできるのがわかって勉強になった。
○学校では習いきれてないフォトショップの使い方がわかり、使うのが楽しくなりそうです。

と言った技術的な部分の感想や、

○写真家、その周りで働いている人達の話をもっと聞きたいです。
○作品作り、写真を売ることについて、今後も実践的なワークショップや写真家の方のトークショーを聞く機会を増やしてほしいと思いました。
○これからの作品制作、スナップ撮影に関してとてもいい刺激がいただけました。
○アートフォトに対する認識が変わりました。

と言った今後の自身の活動において影響を受けた、もしくはそのような経験を享受したいとの感想が多くありました。

僕は素直にこの結果を受け止めたいと思っています。


写真は、”photograph”以前は、”photogenic drawing”と呼ばれていたそうです。直訳すると、光によって作られた絵になります。それは、その存在が確認された時点で、すでに絵としてのアート足りうるものだったわけです。

それを純粋に目指す方や仕事として関わりを持っていかれたい方を始め、多くの皆さんにこれまでとは違った方向性もお見せできるようにしていきたいと思っています。

現在、2つのワークショップ企画があります。

○ファイン・アート・フォトグラファー講座 8月30日(日)
○高橋和海ワークショップ&ビューイングイベント 9月12日(土)、13日(日)

それぞれ、違った特色を持って企画されています。
詳細はHPでご確認下さい。

一部参加人員に限りがありますが、多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

2009年7月11日土曜日

突然、Polaroid


2008年6月末を以て、ポラロイドフィルムの生産が終了しました。

日本ポラロイドから正式にそのニュースリリースが発表された時、ポラロイド愛好家のみならず、さまざまな業務の方に波紋を投げかけたことはまだ記憶に新しいですね。
ネット上だけでなく、色々な所でフィルム存続の活動も行われていました。

1948年に初めてのポラロイドカメラが発売されて以来、2006年までカメラ本体は製造されていました。その中でも映画等で使用され、有名となった機種は”SX-70”だったと思います。

開く前の弁当箱のような形と開いた状態のメカ的でありながら、その洗練されたスタイルはプロダクト・デザインとしても特筆すべきものです。

日本映画では、中山美穂さん主演の”Love Letter”で使用されたALPHA1タイプ(上の画像と同一モデル)が、印象に残っています。まだ観ていませんが、”重力ピエロ”にもSONARタイプが使用されているようです。

ポラロイドフィルムの最大の特徴は、撮ってすぐ見られることは勿論ですが、カラーの場合の独特な色合いと雰囲気だと思います。モノクロでもそうですが、写り過ぎない空気感がなんとも言えない味を出しています。プロの作家でもポラロイドを使用した写真集や作品を発表していますからね。

さて、僕も今持っているフィルムがなくなったら、カメラもずっと防湿庫入りだろうなと思っていましたが、今年に入って、ポラロイドのインスタントフィルムを、有志で復活させようというIMPOSSIBLEプロジェクトが立ち上がっているとのニュースが流れました。既にポラロイド社からオランダのフィルム工場を製造機器ごと借りる契約をまとめ、フィルムの分析を進めていて、2010年発売を目指してカウントダウンを行っています。

HPでは、12名の有志が紹介されています。いずれもその道のエンジニアでとても期待が持てます。問題はどんなタイプのフィルムでどの程度再現され、そしてコストがいかほどになるかだと思いますが、是非実現してほしいです。

それまでは、カメラは大事に防湿庫へ入れておくとします。

2009年7月10日金曜日

オキーフとスティーグリッツ


七夕に因んで第3弾ではないですが、著名な芸術家同士のカップルって結構いますよね。その生涯や生き方が後に映画や本となって発表されてもいます。

今日はそんな本の中から、一冊紹介します。

“ジョージア・オキーフ 崇高なるアメリカ精神の肖像”
ローリー・ライル著  道下匡子訳 PARCO出版 1984刊行

この本はアメリカを代表する女流画家であるジョージア・オキーフの伝記です。上下2段組みで約380ページある大変長い一冊です。

ジョージア・オキーフと言えば、花の写実的なイメージを拡大抽象化し、現実から非現実へと変えてしまうような作品や動物の骨を描いている作品を思い起こします。その独自の世界が僕はとても好きで、以前写真として表現出来ないかと花ばかり撮っていた時期がありました。

ジョージア・オキーフの生涯の伴侶であったアルフレッド・スティーグリッツは、近代写真の父とも称されるアメリカの偉大な写真家です。ニューヨーク5番街291番地に開設した”291ギャラリー”は、写真のみならず多くのヨーロッパ前衛芸術を紹介し、アメリカの多くの芸術家に影響を与えました。

オキーフとスティーグリッツの初めての出会いは1907年ですから、オキーフが20歳、スティーグリッツが43歳の時です。スティーグリッツは当時すでに写真家として確立していましたし、20歳のオキーフには全く興味を示さなかったといいます。

1916年1月にオキーフが友人に送ったいくつかの木炭画を、友人がギャラリーへ持ち込んだ時から状況は一変します。スティーグリッツはその木炭画を見た時に、”とうとう女の画家が出現した!”と劇的に叫んだと言われています。

二人の関係の素晴らしい所は、お互いに他方を支配すること無く、ましてや男と女という世間で言われる役割から解放し、常に創造的に成長をし続けている点だと思います。

上の画像の本は、オキーフが死去した1986年に第二刷として出版されたものです。カバーの端々はすでに擦れ切れかかっていますが、装丁もとても素敵です。

裏表紙にある二人が顔を見つめあい微笑んでいる姿は、その年齢差を感じさせないほどの若さと固い絆のようなものを感じます。(いじわるですが、敢えて載せません。)

2009年7月9日木曜日

作品のクオリティーと力


一昨日から、銀塩プリントスペースの手前に、デジタルプリント作品を額装して展示しています。額は今回の為に準備した木製・黒の特注品です。

白いテーブル上の壁面に鎮座する姿は、とても品が感じられます。

デジタルプリント作品は、壁5面に渡り大小280点が直に貼り付けられています。その並びもランダムで撮影された時代の混乱やエネルギーを体感出来るようにとの思いがあります。

一見して乱暴に貼り付けられている作品群も、一つ一つの作品を捉えるとそれぞれのクオリティーが非常に高いことが、額装してみるとよく判ります。そして、奇をてらわないシックな感じの少し太めの木製枠が全体のトーンを締めますね。

やはりプリントの完成度の高さが作品全てに寄与していることは確かですが、現在のような展示で表現されている写真展としてのテーマ性を除いたとしても、良いものは良いという証でしょう。

一見すると誰でも撮れるようなスナップ写真の数々が、独立したアート作品として充分に力ある存在であることに改めて驚いてしまいます。

アートとは言葉以上に伝えられる何かを持っていると思います。

その何かは人それぞれであって良いとも思っています。

そして、何よりより多くの方にそんな心の揺れを感じてほしいと願いながら、今日もギャラリーの扉を開けます。