展示会開幕前日はいろいろな感覚が頭をよぎります。準備忘れていることは無いかとか本当にこの展示が成立しているのかといった漠然とした不安やいよいよ明日から見てもらえ、楽しみ、感動してもらえると妙な期待感や自信といったものがないまぜの状態になります。
ここまで、身体的にも精神的にも苦労し、自分自身を追いこみ、見つめ、作品を生み出してきた参加者の1人1人を考えると、はたして僕の行為そのものがどれほどのものだったのかと考えたりもします。もちろん、僕の目の前にある作品は僕自身のものではありませんし、参加者の考えや表現の奥底にある核のような部分を全く理解出来ているかと言えば、それほどの自信はありません。こんなことを書いてしまうと、これまで一緒に検討してきた参加者にとっては、一種裏切りのようなものに感じるかもしれません。
それほど、個人の考え、表現の奥深さは計り知れないもので、本人でさえ理解していないことも多く、僕はその中の一部を拾い上げ、大切に扱い、真っ直ぐに道筋が見えるようにしたいと思いながら、結局は参加者自身が自分自身の表現に気付くまでを辛抱強く待っているだけのような気もします。
いずれにせよ、明日以降、参加者同様に僕自身も評価されるわけです。Sha-gakuとしての全体の見え方が、主催である僕自身に評価として向けられます。作品個々の良し悪しは、見る側の好き嫌いもあるわけで、一概に決められるものではありません。
ですから、参加者は今自分が持っているパフォーマンスを充分に発揮出来ている、そう感じられる(その人を知っていようがいまいが)感じさせることが出来れば、それはそれで成功なのだと思います。そして、自分の今の立ち位置なりを感じ取ってもらえれば良いとも言えます。
一方、僕自身への評価となると、簡単に言ってしまうと、お客さんがどれほど見に来てくれるか、そしてもう一度見たいと思い、再度足を運んで下さるかになります。
案外現実的と思われるかもしれませんが、実際のところそうなのだと思っています。
展示会は夢や幻ではなく、現実に目の前で行われ、見てもられることによってのみ、その意味や意義があるものですから。
○Sha-gaku vol.3
8月20日(土)~9月18日(日)
13:00-19:00 月曜日休み
http://kalos-gallery.com/exhibition/next_exhibition.html
月夜の松
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